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「読書虫」というタイトルのブックレビューです。
pha著「どこでもいいからどこかへ行きたい」(幻冬舎文庫)
本の帯には、「第15回エキナカ書店大賞第1位」とあります。駅のなかの本屋さんが選んだ〝いちばんオススメの文庫本!〟なのです。
確かにこの文庫本を購入したのは、駅のなかの書店でしたね。
平積みになっていて、目に留まり、ぱらぱらとめくって目を通して買うのを決めました。
おススメの文庫本1位「どこでもいいからどこかへ行きたい」に共感
以下、書き出し。
「行くあてはないけど家にはいたくない」
旅に出るときはいつも突発的だ。
「あー、もうだめだ。やってられん。なんかだめ。もう無理。もう知らん」
日常を過ごしていると少しずつこんな風な「あーもうだめだやってられん」がたまってくる。そしてたまった「あーもうだめだやってられん」が限界に達して堰を切ると、いきなり全てを投げ捨てて旅に出たくなるのだ。
書き出しから共感しました。
エッセイなので、文章は読みやすいです。
著者がいかに、突発的に旅に出るか、どんなところにぶらっと行くのか。全編そういう話です。
旅先でも一切特別なことはしない。観光名所なんか一人で行ってもつまらない。景色なんて見ても2分で飽きる。一人で食事をするときはできるだけ短時間で済ませたいので、土地の名物などは食べず、旅先でも普通に吉野家の牛丼とかを食べている。
著者はこう書き綴っています。私の場合も、少し似たところはありますが、ちょっと違いますね。一人旅でも、私は観光名所を巡ります。旅先で吉野家の牛丼を食べることもあるけれど、地元の美味しいものを食べたいという気持ちは強いです。
旅はいい。
知らない土地へ行き、知らない風景を見るのが好きだし、地元の珍しい食べ物をいただくのも好きですね。
「大事なのは、日常から距離をとること。」
この意見には賛成です。日常から距離をとって旅に出る。私もそうしていますから。
つまらない日常を捨てたい。そうも思います。命を自ら絶つわけにはいきませんから(たまに命を絶ってもいいか、なんて気持ちがよぎったりもしますけどね)、日常を離れるために旅行に出かけるのは間違いないでしょう。
著者も言っていますが、文庫本などは私も必ず持って出ます。そして旅先の静かな喫茶店で、
読書にふけります。とても有意義な時間ですね。
誰かと一緒に旅に出ると、こうはいきません。一緒の時間を過ごし、食事も一緒にして、語りあう必要があるでしょう。昔はそれでもよかったのですが、最近はそれすらも面倒になってきたので、一人旅になっちゃうんですね。
好きなことをしているので、それでいいと思っています。
話は変わりますが、以前は一人で居酒屋に入ることはありませんでした。なんだか寂しい気分に落ち込むからです。でも、最近は小規模店や立ち呑みは一人でもぶらっと飛び込みますね。だって一人で飲みに来ている人も多いですから。
大型の居酒屋にはまだ勇気がなくて、一人で行くことはありませんけど。
どこでもいいからどこかへ行きたい。
そうなんです。どこかへ行きたくなるのです。
場所はどこだっていい。知らないところはごまんとある。それも、近場ではなく、遠くへ行きたくなるのですね。
脳がなにかしら、そんな刺激を求めているのでしょう。
僕は、半年も同じような暮らしをしているとなんだか気分が滅入ってきて、「どこでもいいからどこかへ行きたい」と思ってしまうところがある。
そんな自分の性質を考えると、定期的に引っ越しをしたりして環境をガラッと変えたほうがよいのだろうと思う。今の家には1年半も住んだので、そろそろ潮時だろうか。
(あとがきより)
私も、引っ越しを繰り返してきた人間です。持ち家がいいか、賃貸がいいか。私の場合、持ち家が欲しかったので購入しましたし、なので引っ越しはなくなりましたけど。
さあ、今度はどこへ行こうか。いや、どこでもいい。
とにかく旅に出たい。
本書を読むと、ますますそんな気分になりますね。
【phaファ】
一九七八年生まれ。大阪府大阪市出身。京都大学総合人間学部を二四歳で卒業し、二五歳で就職。できるだけ働きたくなくて社内ニートになるものの、二八歳のときにツイッターとプログラミングに出会った衝撃で会社を辞めて上京。それ以来毎日ふらふらと暮らしている。シェアハウス「ギークハウスプロジェクト」発起人。著書に『持たない幸福論』『しないことリスト』『がんばらない練習』などがある。(本書より)
まとめ
最近、エキナカの書店で購入した文庫本です。立ち読みし、共感して手に取りました。エッセイなので、簡単に読めますし、内容もおもしろかったですよ。いろんな旅行スタイルがあるものです。
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